ブンクル空港測候所では12/5-12/8にかけて、ECC(オゾン)ゾンデの4時間おき強化観測を実施しています。全部で25発(キラキラ)を上げてオゾン濃度の日変化を調べる計画です。(同時に他の機材を用いた観測も行っており、日勤・夜勤に分かれて大忙し。)
ECCゾンデはポンプでオゾンを含む外気をヨウ化カリウム溶液に送り込んで、化学反応が生じて流れる電流量を計測することによってオゾン濃度を求めます。溶液を入れた小さなポリ容器をはじめ、計測に必要な機器を事前に1日程度寝かせたうえで、放球前に再度溶液を入れ替えて準備し直す必要があるため、複数の観測研究者が化学実験さながらに続々と「仕込み」をしています。(事前の仕込みはプロがやっても2-3時間かかる!のだそうで、あるプロは機材2つを同時に使う「W・KTU」というスゴ技を繰り出しています:写真下段中央。)
取材班を兼ねて視察に訪れているモデル班の視点で面白いのは、「その道のプロ」が何人か居合わせるとそれぞれやり方が微妙に違うことです。洗浄に使う溶液の量が5ミリリットルだったり20ミリリットルだったり、浸して待つ時間が5分だったり10分だったり、ケーブルやケースの固定の仕方が異なっていたり。「いやー、キラキラだなぁ!」 (※「キラキラ」はインドネシア語で「アバウト」を意味しますが、ここでは様々な観測研究者やその師匠方のベストプラクティスの多様性や奥深さに敬意を表する日本語的な意味と重ねて用いています。)
(SW)