YMC-CSO2021が始まります!

ユーラシア大陸からの寒気吹き出しは、熱帯にまで届いて海大陸域の気候に影響を及ぼします。

強くなったり、弱くなったりという寒気吹き出しの変動は、コールドサージと呼ばれます。

JAMSTEC/DCOPは、海大陸域の国・インドネシアのBMKGとの協力により、コールドサージの強化観測キャンペーンをYMCの一環として実施します。

強化観測の期間は、2021年1月8日から3月8日。

この間、ジャカルタとパンカルピナンにおける高層気象観測を1日2回から4回に増強します。

さらに、ジャカルタでは、06Zの高層気象観測で、通常よりも大きなバルーンを用いて、より高い高度までのデータを取得します。

コールドサージは、地表面付近の下層風の変動である一方、それによって対流が発達すると様々な高層における波動が励起されます。

20km〜30kmの非常に高い高度での観測データを得ることによって、通常の観測では捉えにくい波動の構造を調べることが可能です。

さらに、ジャカルタには、GNSSセンサーを新しく設置し、10分間隔の可降水量データを取得します。

写真は、BMKGのスタッフが、センサーを設置している様子です。

これに加えて、私達は、BMKGの現業レーダーネットワーク、地上気象観測データを用いることができます。

準備には、たくさんの苦労がありましたが、BMKGの素晴らしいスタッフが見事な働きをしてくれました。

どんなデータが得られるか、とても楽しみです。

茂木耕作